法人税の修正申告書を作成し、県民税、市民税と作成していくと、税額が変わらない法人市民税。
この法人市民税の申告書は提出しないといけないのでしょうか?
※菊池渓谷
法人税の修正申告書を作成して、税額が変わらない法人市民税
法人税の修正申告書を作成して、一緒に法人県民税、法人市民税の修正申告書も作成します。
しかし、繰越欠損金があるときは、修正申告書を作成しても税額は変わらず「0」のままということがあります。
そんなとき、法人県民税は税額が変わらなくても、繰越欠損金が変更になるので、提出しますが、法人市民税は繰越欠損金がないので、税額も変更ないしなにも変更はありません。
ただ、「確定申告書」から「修正申告書」になったぐらい・・・
変更がないのに、この法人市民税の修正申告書を提出しないといけないのでしょうか?
これは、提出は不要です。
まあ、税額変更ないし、ほかに変わる箇所もないので、当然と言えば当然ですよね。
法人市民税の修正申告書を提出しないでいい根拠
当然なのかもしれませんが、税額変更がない法人市民税の修正申告書の提出が不要の根拠は・・・
法人市民税の修正申告書については、地方税法第321条の8では・・
23 第一項、第二項又は第四項の法人が法人税に係る修正申告書を提出し、又は法人税に係る更正若しくは決定の通知を受けたこと(当該法人が連結子法人である場合又は連結子法人であつた場合にあつては、当該法人との間に連結完全支配関係がある連結親法人(法人税法第二条第十二号の六の七に規定する連結親法人をいう。以下この節において同じ。)若しくは連結完全支配関係があつた連結親法人が法人税に係る修正申告書を提出し、又は法人税に係る更正若しくは決定の通知を受けたこと)により、当該法人が前項各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該法人は、当該修正申告によつて増加した法人税額若しくは連結法人税額又は当該更正若しくは決定によつて納付すべき法人税額若しくは連結法人税額を納付すべき日までに、同項の規定によつて申告納付しなければならない。
この条文のかっこ書きを隠すと・・見やすくなるので、隠してみると下記のようになります。
23 第1項、第2項又は第4項の法人が法人税に係る修正申告書を提出し、又は法人税に係る更正若しくは決定の通知を受けたこと(())により、当該法人が前項各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該法人は、当該修正申告によつて増加した法人税額若しくは連結法人税額又は当該更正若しくは決定によつて納付すべき法人税額若しくは連結法人税額を納付すべき日までに、同項の規定によつて申告納付しなければならない。
※税務研究会 法令集(地方税法第321条の8)
これは、法人税の修正申告書を提出したことにより、前項の各号に該当することとなった場合には、法人市民税の申告納付をしなければならない、ということであります。
この「前項各号」というのが、地方税法第321条の7に書かれてあります。
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一 先の申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載し、又は当該更正若しくは決定により納付すべきものとして当該更正若しくは決定に係る通知書に記載された市町村民税額に不足額があるとき。
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二 先の申告書に納付すべき市町村民税額を記載しなかつた場合又は納付すべき市町村民税額がない旨の更正を受けた場合において、その納付すべき市町村民税額があるとき。
※地方税法第321条の7
ということは、法人市民税に不足額があるときは、修正申告書を提出しないといけませんが、不足額がない=税額に変更がない、ときは法人市民税の修正申告書を提出する必要は無いことになります。
念のため、市に確認をしてみたところ、提出はしなくてよいということでした。
しなくていいだろう、したことないよ、というもので、なぜそうなるのかと考えたことがなかったことでしたので、調べてみました。
これでそうだろうけど、なんでなのか?というつっかえがとれました。
【足あと】
昨日は、息子の家庭科の宿題で、「残りものの食材で料理を作る」というものがありました。
残り物の食材で、ということで「野菜炒め」を作ってもらいました。
私は横で口だけちょっと出しましたが・・・息子が作ることができました。
作ってもらうって、いいですね~
久しぶりに息子が作った料理は、もう絶品でした。
【昨日のにっこり】
息子が料理を作ってくれたこと
息子が作った料理が美味しかったこと
息子と一緒に台所に立ったこと