納棺の前に「湯灌(ゆかん)」の儀を行うことがあります。
どんなことをするのでしょうか?
※博多駅にて
納棺の前に行う「湯灌(ゆかん)」の儀
夫の葬儀の時に、初めての体験をたくさんしました。
その中のひとつに「湯灌」の儀がありました。
病院で亡くなり、亡くなった後に看護師さんが病衣から浴衣へ着替えさせてくれます。
そのときに、身体を消毒してくれました。
このことは、なんとなくですが、私も知っていました。
それとは別に、葬儀場で納棺の前に、身体をきれいにしてくれる「湯灌」の儀がありました。
葬儀を行うと決めてから、葬儀場のパックのようなものに含まれておりました。
なにをするかというと・・
亡くなった人の身体をきれいにしてくれるのです。
病院で消毒してくれているのだから、しなくてもいいのではないか・・と思われるかもしれませんが、私はしてもらえて、またそれに立ち会えてよかったと思っています。
まず、専用のバスタブみたいなものを用意してくれて、その上にメッシュなような網を張って、その上に亡くなった人を乗せます。
そして、ボディシャンプーで全身を洗ってくれます。
髪もシャンプーで洗ってくれて、トリートメントもしてくれました。
顔もきれに剃ってくれます。
顔は、クリームを塗って、マッサージをし保湿をしてくれます。
身体もクリームでマッサージしてくれます。
背中に褥瘡(じょくそう)があったのですが、そこを手当てしてくれました。
都度都度、シャワーできれいに洗ってくれて、エステみたいでした。
その間、身体は露出しないように、何枚ものバスタオルで隠しながらしてくれました。
丁寧に、丁寧に・・
身体がきれいになると、白装束を着せてくれるのですが、希望があれば、亡くなった人の好きな服を着せることもできました。
一連の作業時間は、1時間くらい。
立ち会うことができました。
費用は10万円でした。
最後の最後で、とってもきれいにしてもらうことに立ち会えて、私はよかったと思っています。
見終えたときは、感動しました。
なぜ・・なにが・・
と、思われるかもしれませんが・・
終わった時には、涙が出ました。
恥ずかしながら、湯灌の儀というものを知りませんでした。
この湯灌の儀は、亡くなった人をきれいにしてくれる儀式ではあるのですが、残された人の気持ちの整理にもなったと思っています。
ここまで、丁寧にきれいにしてくれた・・
費用はかかりますが、最後のお別れのときには、行って、立ち会って、いただいたほうがいいのではないかと思います。
【足あと】
夫が亡くなり、ひと月以上経ちますが、いろいろなことが片付いていません。
部屋もそのままです。
片付けて捨てるのを手伝うよと言われたのですが・・
そんなすぐに捨てることができるものなのか・・と腹が立ちました。
【昨日のにっこり】
息子とLINEのやり取りをしたこと
資料を揃えることができたこと
知らなかったことがわかったこと